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鴨沂高等学校コミュニティーサイトを目指して

京都府立鴨沂高等学校は、京都市上京区は御所周り寺町荒神口通りに存立する公立高校です。

日本で最古とされる女学校を前身とするこの高校は、1872年、明治維新からわずか5年後、女子教育に初めて門戸が開かれた、実に画期的かつ日本における教育文化の生誕の地でもあると言えるでしょう。

明治、大正、昭和、そして平成と、その時代の流れの中で重ねられた歴史。その伝統と重みが色濃く残る校舎群が、2013年夏、耐震性及び老朽化を理由に、現在の所は正門以外の建造物群を全て解体するという計画をもって、新校舎建設へとスタートされる事になりました。

耐震性に決定的な問題があるという数値が出された本館。しかしながら、その校舎群には、耐震性は本来、補強相当でクリアされるべき数値の図書館や体育館などがあり、また、女学校創立当時の発祥の地より現敷地内に移築された、幕末公家屋敷の遺構とされる和室や茶室も存在します。また明らかなる問題点として、これまで放置され、確かな改修をされなかったばかりにその今後の存続自体が危ぶまれるピアノ等の芸術的価値の高いものや、そもそもが耐震性や老朽化という問題などには全く当てはまらないというのに、解体工事による影響を受け、全て抜き去られる危険にさらされている、校内の多くの樹木たちなど、多くの問題が山積されたまま、その今後の扱いについてはなんら明確な回答を得ておりません。これら、歴史的希少性の高い建造物群等の全面解体及び新校舎建設という、京都府教育委員会よりこれまでに公表されている、あまりの説明の不足に問題ありの声を挙げるべく、この度は卒業生有志の声を起点に、フェイスブックページの更新及び署名活動、そしてこの度のホームページを開設するに至りました。

京都市内における美観地区に指定されるエリア内に存在する、この京都御所周りの景観をも担う校舎。文化庁が推奨する「登録有形文化財建造物」にも本来はあたるべく建造物群。かつ、京都市が今年度9月よりスタートさせる予定である独自制度、「京都市歴史的建築物の保存及び活用に関する条例(仮称)」にも該当建築物として本来は当然当てはまるであろう校舎群。日本建築学会による「日本近代建築総覧」へもリストアップされている校舎群。これら、価値ある近代建築として評価された建造物である鴨沂高校校舎を、このまま何ら、保存による手だても考えず、ただ解体するという結論には、あまりの歴史的損失と、我々は大変危惧しております。

可能な限り保存にむけた、改修の在り方をどこまでも追求し、後世へと繋ぐ。リノベーションや再利用といった、建築物への新たな価値観が定着したであろう現代において、今だ旧体制嗜好のスクラップ&ビルドによる校舎全面解体に反対し、活動を行ってゆきます。

このホームページは、既成の鴨沂高校同窓会組織からは逸脱した考えのもと、この校舎を母校としてそれらを愛してやまない多くの同窓生と、近代建築や景観問題、京都の歴史文化に関心の高い、多くの皆様とを繋ぐ、いわば鴨沂高校ファンサイトです。

どうか、皆様の声と、そしてお知恵やお力を集めて下さい。

2013年5月 フェイスブックページ/京都府立鴨沂高等学校1872〜2013α
「鴨沂高校の校舎を考える会」
発起人代表 谷口菜穂子
京都府立鴨沂高等学校89年度卒業生