署名活動について|鴨沂高校の校舎を考える会

署名活動について

鴨沂校舎の全面解体に反対し、最大限に可能な限り保存改修に向けての計画変更を求める。現在「鴨沂高校の校舎を考える会」として、電子署名及び、書面による署名運動を展開しております。

署名活動にご賛同及びご協力を何卒、よろしくお願い申し上げます。

これらの署名活動については、「街頭での署名活動」としては、一切行って居りません。それは、我々「鴨沂高校の校舎を考える会」として、特定組織に対して、吊るし上げといった、無益な行為を行いたい訳では決して無い事、そして単に現状に対し、抗議活動を展開して混乱を招きたいだけの「思想無き思想」もしくは「思想そのもの」を掲げる訳では断じて無いからです。

混乱や不安を煽る事の一番の危惧としてとらえているのは、現在鴨沂高校に通学している、我々の後輩達の存在です。様々な立場や主張によって露呈するやもしれない争いの姿が、仮に無惨なものであれば、そのような姿は決して、後輩達の前に公然とさらす訳にはいきません。彼らが現在おかれている環境に対し、また学校が運営され続ける限りは、最大限、心情に配慮する事。そして、現在学生である同窓生の、今まさに置かれる立場に迷惑をかける事は、あってはならないと考えております。よって、今後の混乱において仮に無駄な時間を経過させる事になり、工期延期が結果的に成された場合の在校生の被る迷惑については、それは我々にはまったく、本意とする事ではありません。

これらの考えのもと、このような「電子署名」及び「ダウンロード形式による書面による署名活動」といった効率が決して良いとは思えない、当方らにとっては全く不利状況の中での活動であるという事をご理解頂けましたら大変ありがたく存じます。

心から、母校を愛してやまない我々の行動について、そして以上の考えについて、ご賛同頂けますなら、幸いです。

追記項目

意義説明

署名

<京都府立鴨沂高等学校校舎解体に関する署名趣旨説明及び要望書>

~京都府立鴨沂高等学校における2013年夏以降の全面解体についての問題提議。

日本最古の女学校を前身とする京都府立鴨沂高等学校。この長きに渡る歴史を刻む、文化的ポテンシャルを豊富に含んだ校舎群が、2013年夏以降に全面解体すると決定が下されました。現在、校内に存在する建造物のうち、新たな校舎にも継承されると正式に発表されているのは、前身の女学校が開校された幕末公家屋敷である旧・九条家から伝わる正門のみであり、その他の歴史の薫る校舎や、特徴的意匠等の保存については「検討中」との回答に留まり、何が具体的に保存継承されるのかという具体的回答を得ないままの、全面解体決定には、大変危機感を煽るものと受け止めております。日本建築学会による「日本近代建築総覧」(1980年)にもリストアップされた、貴重な近代建築である校舎群には、耐震化を計るべく、致命的数値の出された校舎本館については、一方では多くの特徴的意匠が存在します。また、その校舎群の中には、耐震問題では補強相当で本来はクリアされる筈の図書館や体育館等も存在します。そして、女学校創設期より継承された、歴史的にも大変貴重な和室及び茶室も存在します。これら、長きに渡って存在してきた鴨沂高校における財産について、保存活用すべき積極的計画のもと、全面解体という決定を改変し、再考される事を要望とし、ここに署名活動に至る次第です。

~「鴨沂高校の校舎を考える会」が要望する、以下、今後の校舎へと継承すべき、その方法論及び具体案として。

  1. 保存して活かす、近代建築群としての可能性を計る。
    • 「当建築群は、昭和初期において最大規模の校舎建築で、随所に意匠的配慮が凝らされている。当時の最新の学校施設が、一連の施設群として現存している点で貴重である」(京都市の近代化遺産ー京都市近代化遺産(建造物等)調査報告書より引用/2006年)との価値が認められる建造物群は、今後も勿論、安全かつ現代に活かした活用方法を求められるべきであるのは、当地にて未来に向けても引き続き学校運営が行われるのには当然であると考えております。

      しかしながら、本校舎群は、冒頭にも述べた通り、その希少性の高い建造物群である訳であり、例えば、文化庁が推奨する「登録有形文化財建造物」という指針に従い、登録を積極的に検討し、かつ登録が果たされた後にはガイドラインに従った上での保存活用の道を模索する事が最良では無いかと考えます。各建造物における、より特徴的な部分を保存活用するなどの道は、必ず存在すると考えます。

  2. 専門家による調査と意見を積極的に取り入れた上での、新校舎プランを構築する。
    • 近代建築という評価対象として高く評価される校舎群。これまでは、校舎について保存して欲しい要望については、「同窓会組織と協議を重ねているので、その決定についての発表は同窓会からお聞き下さい」との趣旨のお言葉は頂きました。そして、その窓口の一本化については、恐らく、あまりにも多くの卒業生からの個々の校舎への価値観を全て聞いていては、収集がつかなくなるとのお考えであるとは推察致します。勿論、その想像は、これまでの長い歴史にあってはあまりにも多くの声があろうと、大いに推察出来るものです。

      が、仮に客観的な立場でこの問題をとらえた場合には、それは「メモリアルの観点」に極めて近しくなる意見の要約であり、それもまた、全ての期における卒業生の代表では無いであろう組織の形態からの意見収集とした場合には、これもまた平等な意見の交換とも、また公開性のある議論の場であるとも言えないのではと考えます。よって、これらの問題をクリアすべく、また本校舎の価値を客観的視点で考えるべく、校舎における特徴的保存価値のあるものをより精査出来うる、建築史家らによる専門的意見を、新校舎プランを構築されるにあたっては積極的に取り入れ、また建築コンペを行う際にはそのような専門家を審査員を迎え入れ、意見採用されることを要望します。

      そして、その専門家らの意見の元に、校舎解体においてはいかに残すべき先を見据えた、解体方法へと取り組まれるべきではないかと考えます。更にこれは現実的に可能であるならば、公開型の建築コンペとして、希望する卒業生を含めた、審査側での一般参加が成されるのであれば、更に素晴らしいのでは、と考えます。その上で、これまでのようにご厚意として、同窓会組織とは、メモリアルの見地による保存要望の窓口を設けられたなら、多く相当の関係者の理解を得られての、計画遂行として、結果的には速やかになるのではと考えます。

  3. 新校舎プランの具体的説明を充分に成された上での、順番として、解体工事にスタートさせるべき。
    • 校舎解体ありき、かつ「その後の新校舎プランは、建築コンペスタートの後開示します」という順番では、それは多くのこの問題を注視する側としては、校舎の何もかもを、全て失ってしまうのではないかという危機感や不信感を煽るに充分です。また、何故ゆえに校舎が全面的に解体されるのか、という説明には、耐震性問題がはっきりと明示されている本館以外には、今のところはっきりと、当てはまる納得説明は存在しない訳であり、そのような経緯での先んじての全面解体ありきは、単純解決として旧スクラップ&ビルド発想と受け止められ、現在、近代建築に向けて再考され、また実践されているリノベーション発想では全く無いのだ、という、時代錯誤な違和感を印象として与えるに充分です。

      今年度の9月よりスタートされる、これまでの木造建築から大幅に、近代建築に置いても保存活用の指針を示したとされる、京都市における新制度「京都市歴史的建築物の保存及び活用についての条例(仮称)」についても照らし合わせた上で、建築プランをより精査し、再考した上で、それらの決定を待っての解体工事という運びにされれば、少なくとも多くの誤解や不安は払拭されるのではと考えます。

      大変な労力と時間を要するのは、この鴨沂高校における歴史の歩みたるゆえんとプラスにとらえ、広く理解の得られる、公開性の高い説明会を行い、大いに議論し、次世代に繋がる素晴らしい校舎へと結ばれる事。それは長く先へと繋ぐ未来を考えれば、決して無益な事とは思えません。新校舎に掲げられている「歴史と文化を継承する」「京都らしさ」等の言葉を、より具体的プランに導くべく、より良きプランを考えるべき手だては、実は多く存在するのではと考えます。

      これまで、その歴史ゆえに保存する事も、守る事も困難であったであろう事が想像出来うる、鴨沂高校の問題化された所有物や建造物の数々は、目線を変えれば大変貴重な、他校には無い「唯一性」を掲げられるべき優れたコンテンツの宝庫とも考えます。これらの貴重な、そしてこれまでは価値として一方では認められなかったコンテンツは、全面解体により失ってしまえば、二度と再生する事は出来ません。これらが現状にあるまさに今、価値をしっかりと再考し、活用すべく方法を模索すべきではないかと考えます。

  4. 耐震性問題は補強相当でクリアされる建造物群や、耐震性には本来何ら関連性の無い校内樹木は、それらの保存を強く訴えます。
    • 耐震性問題については数値的には問題の無い、図書館等の建造物。そして幕末公家屋敷の遺構とされる和室及び茶室。そしてこれまで豊かな緑や季節の花を彩り続けてくれた校内樹木。これらについては、解体や抜き去る事について、強く異議を唱えます。まず、図書館については、その構造上の特徴である、本来は寺町通り側にも出入り口が設けられたパブリックスペースであり、加えてその立地についても、御所周辺の景観(美観地区)にも直接的な一端を担っている筈であります。

      また、内包している、これまでの鴨沂の歴史を読み取る貴重な蔵書を数多く保存しており、これらを鑑みても、その建造物の貴重な存在であるのは確かであると考えます。よって、老朽箇所や、補強すべき点を補い、今後も保存活用すべく、再考される事を訴えます。

      また、鴨沂高校の前身である女学校にて教鞭をふるわれた新島八重の存在を謳われる以上、また、その歴史的裏付けが色濃いとされる和室及び茶室については、今後も鴨沂高校の歴史の出発点としても、積極的な改修のもと、保存される事を訴えます。

      加えて、鴨沂高校を彩る多くの樹木は、今もまさしくそこで生き、育つ大事な存在です。例えば桜など、移植自体が大変困難とされる樹木については、それらを現状で生かしたままの解体工事をすべきであり、また、移植に耐えうる樹木については、しかるべき場所にて移植ののち、新校舎のプランの中で、再び根付かせる事は現実として出来うる事と考えます。これらの問題について、どうか保存に向けたご回答を、宜しくお願い申し上げます。

以上、掲げました問題点や要望する再考策について、ご検討の程を、どうぞ宜しくお願い申し上げます

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